マルファン入門その1 自分が難病だと気付くまで
難病は患者の絶対数が少なく、症例が少ないため、気付くこと自体が容易でないケースがあります。
私が罹患している先天性の遺伝子異常によるマルファン症候群だと、日本に20000人ほどしかいません。
親がマルファンの場合は、遺伝したのだなと分かりやすいですが、私のように突然変異で発症したケースの場合、自分でそれだと気付くのはほぼ不可能です。
まず、第一に言えるのは、何かしらの病気にかかり、病院の先生に診てもらった際に、その先生の知識量に依るところが大きいです。
難病に気付くまでの話で良く聞くのが、最寄りの掛かり付け医が知らずに色々な病院をたらい回しにされることです。
マルファン症候群の特徴は、以下のものがあります。症候群と言うからには複数の症状が出ますが、個体差があり、人によって出たり出なかったりします。(◆が私に出ている症状)
・高身長、四肢が細長い◆
・手足の指が細長い◆
・心臓周りの血管が脆い◆
・眼の水晶体転位
・心臓肥大◆
・皮膚の怪我の修復箇所がケロイド状◆
・皮膚に妊娠線が出る◆
・鳩胸◆
・漏斗胸(鳩胸の逆で凹む)
・肺気胸
・猫背◆
・偏平足◆
これだけ揃うとロイヤルストレートフラッシュ手前ですが、外から見える範囲だと、ただの手足の細長い能天気な兄ちゃんとしか映らないものです。
私の場合は小学生の時に手術が必要な難しい中耳炎にかかり、青森の弘前大学附属病院で手術した際に、先生に指摘されて気が付いたのです。
正直なところ、心臓内科、眼科以外の町医者だったらほとんど知らないでしょう。
自身や子供に上記のような症状がいくつかあてはまり、疑いを持った場合は、遺伝子検査をすることで確定できます。
冒頭にも言ったように、症例が少なく、専門医療機関が少ないです。
現在のところ、マルファン専門外来は、
・東大附属病院
・東京女子医科大学病院
・国立循環器病研究センター
の三つになります。いずれも紹介状が必要な病院になります。
地方の方は、大学病院等の大きな病院、心臓内科を受診してください。
私は大丈夫と思っていると、30歳前後で大動脈解離や心臓弁の病気が発症して気付くこともあります。(いずれも普通は50歳以降になりやすい病気)
怪しいと思ったら病院の先生に相談してください。
生まれてきて良かった!(死生感について)
今日は誕生日です。ハッピーバースデートゥミー。
私は難病があったとしても人間に生まれてきて良かったと思っています。
小学生の頃から星新一や小松左京や筒井康隆など和製SFを読み漁ったり、科学が好きなこともあり、物理主義に振り切っており、それでいて喜怒哀楽や精神世界が感じられる人間という生物が面白いなーと感じていました。
そんな中、2年前に大動脈解離で死の淵をさまよい、若くして死にたくないとの思いを強くしました。
やはり一般的に言われる親兄弟や友達が悲しむことが頭をもたげて、次に来るのは死んだあとにもし輪廻転生がなかったとしたら、意識は失った状態が永遠に続くと考えているので、その喪失感への恐怖。
私が以前生きる意義を定義した時は「関係する人と楽しい・嬉しい思いを共有したい」ということをテーマにしました。
結局は物理主義に反する観念論が生きるテーマになったのは面白いものです。
飽きるほど生きてはいないし、もっとみんなと楽しい思い出を作りたいし、その得た楽しい思い出が無くなってしまうのは嫌です。
生きてりゃ辛いこと苦しいこともあるかもしれないけど、それでも楽しい思い出をこれからも作りたい。
だから生きてても辛い人が周りにいたら助けてあげたいなと思うわけです。
夢を念頭に置き続けること
私の職場は大塚でして、飲み屋さんが多いのですが、そのせいか昼間におしぼりを配達するトラックが走っているわけですよ。
今日それを見かけた時に、トラック荷台脇の連絡先電話番号の下に、「障害者自立支援企業」的な文言が書かれているんですよ。
おしぼり配達の大滝という企業ですね。
今までトラックを何度か見かけていたはずなのに、その文言には初めて気付いた訳です。
カラーバス効果という言葉をご存知でしょうか。普段は何気なく街を歩いていたら見過ごしてしまうようなことも、特定のテーマを念頭に置くことでそのテーマが目に付きやすくなる効果のことです。
例えばテーマを「赤」と設定いて歩いてみると、びっぬりするぐらい街中で赤い物を見つけられるんです。
難病・障害者の支援のことを、ここ半年ぐらいずっと念頭に置きつづけているので、今まで気付かなかったワードが目に入ったのだと思います。
うちの課のマネージャーと最近面談したのですが、自分の考えや今後の人生のことを話したら、色々考えてますねーと感心されました。
常日頃そのことを考え続けながら交流会に参加するなど行動もしているので、情報が入ってくるものだなあと思っています。
舛添さん辞任。30代になっても生涯一度も選挙に行ったことがないと言う友人
舛添さん辞任ですか。今日は選挙の話です。
シーズンごとに数店舗のチームが参加し、ホーム&アウェイで行き来して対戦します。
チームのレベル毎にディビジョンが分けられているので、プロみたいに上手い人は上のディビジョンでヒリヒリした闘いが楽しめますし、ワイワイやりたい人は下のディビジョンで楽しめます。
その内のチームの一つで私はキャプテンをしているのですが、チームメンバーの中に、その天然おバカでチームメイトを大爆笑させてくれる女性がいます。自分と同い年、1983年生まれです。
試合ごとにリーグメンバーのフルネームを書く必要があるのですが、たまたま選挙の時期だったので選挙の告知用紙の裏にみんなのフルネームを書いていたんです。
その紙を見て天然ちゃんが一言、「私選挙なんて行ったこと無い。選挙に行って何の意味があるの?」と。
うーんとね、選挙はねぇ、自分たちの生活を、ひいては地域や国を良くするために行くんだよと。そういう活動をしている議員先生を応援、当選させるために行くんだよと。
彼女はわかったようなわからないような顔。
閑話休題、ちょっと前までツイッターで、「舛添さんに投票した都民は反省すべき」という声が挙がっていました。何か不祥事が起こる度にそういう意見が出ますけど、そんな投票する側にも責任取らされるような風潮になったら怖くて投票できなくないですか?
投票した人も最初は期待して投票したわけですし。
もっと気軽に投票に行ける世の中にならないといけないと思っているので、そういう意見には断固反対していきます。
そもそも今の都知事選は知名度だけがバロメーターになっており、都政を良くしてくれそうという観点で選ばれないですからね。
まああの候補者リストだったら誰も投票したくないという気持ちになるのはしょうがないですね。
不治の病や癌に手を伸ばしてくる民間療法という詐欺行為について
さて、マルファン症候群をはじめ、難病の多くは特に遺伝子異常だったりすると、現代の医療ではまだ直すことができません。いわゆる不治の病です。
もちろん医療の進歩は目覚ましく、痛みや症状を軽減したり、健康寿命を延ばす処置が行われます。医療研究者の皆様、ありがとうございます。
癌は早期発見であれば治る見込みがありますが、末期となると進行を遅らせたり、痛み止めといった処置になると思います。
医療という正しい科学の下に投薬や手術の副作用リスクと、治る見込みが何パーセントかとの情報を天秤にかけて処置をしたりしなかったりの判断をするのが普通であります。
しかし、世の中には難病や不治の病や癌に対して甘い誘いをしてくるものがあります。
民間療法・代替医療と呼ばれるものです。
私の記憶に新しいのは、川島なお美さんが金の棒を患部に当てて邪気を払う「ごしんじょう療法」という民間療法を採用していたことです。
問題は、金の棒を患部に当てるだけで高い効果があると謳う民間療法にあります。
科学の下に行われる医療のことを標準医療と呼びますが、標準医療は、治験者や臨床結果のサンプル数がメジャーな病ならば数千・数万と施術し、その上で治癒率が何パーセントと研究結果を発表します。つまり統計的に有意なサンプル数です。
それに対して民間療法の「ごしんじょう療法」のホームページを見てみてください。
治った声の紹介はありますが、統計の数値的根拠は全くありません。おそらく出せないのでしょう。何故ならただのプラシーボ現象で治った患者はいるものの、その数はせいぜい多くても1割程度と推察します。
川島さんの旦那様の鎧塚さんの言葉を引用します。
この度の女房の癌がかなり進行している状況において様々な医師を訪ね歩いた中で両極端な医師の見解について・・
とある大病院の医師による
「どうみても負け戦です。後はどう敗戦処理を考えるかだけです。」
という人情味の全くない冷たい見解の医師
ある民間医療の
「必ず治りますから希望をもって諦めずに治癒をしましょう」
と言って高額な治療を勧めてくる一見人間味溢れる医師。
藁をもすがる患者とその旦那にとってどちらが名医でどちらが薮医者だったのでしょうか?
私には今となっても結論はみいだせません。
鎧塚夫妻は「希望」にお金を払ったのだということがわかります。その心中を察したら涙ぐんでしまいます。
我々は希望を商売にしていると開き直られたらまだ納得しますが、1割しか治らない療法を命の掛かっている患者に嘘をついて高額で提供するというのが、本当に腹立だしい。
しかもこういう業者の手に追えない点は、自分が正しいと思い込んでいること。統計的な数値根拠のない民間療法には近寄らないようにしましょう。
まじまじぱーてぃーへのアンチテーゼ(我がブログのアクセス解析の結果)
我がブログを開設してから3か月。
はてな界隈では4か月で37万PVの新人ブロガーとか話題になってますが、わたくしは3桁しかないです。
その中でも気付いたことがあるので書き記します。
やっぱりアクセスを稼ぐにはターゲットの母数?だけど…
私はマイノリティ(難病・障害・LGBT)をターゲットに記事を書いています。
マルファン症候群は母数として親の数を含めても日本に2~3万人ですが、出産となると母数が桁違いです。2015年の出生数は100万人。親はその倍の200万人いるわけですもんね。
だからと言って、大多数に響くアクセス稼ぎだけのためのテーマを書くのはなんだか主義に反するような気がするので、これまで通りの平常運転で続けていきます。
昨日アクセスされると思ってロックの日にちなんだ記事を書いたのは内緒です。全然アクセス来ませんでしたw
ちょっとした成功体験(人の役に立つということ)
ツイッターは現在徐々に難病関連のフォロワーを増やしており、フォローバックも増えてきました。
その中で、おととい書いたマルファン交流会のメモが、フォロワーの方にリツイートされ、初めて良いね(ハートマーク)をたくさん貰え、新たなフォロワーも増えました。
そして増えたフォロワーさんからこんなリプライを貰えました。
「マルファン症候群のこと色々教えて下さい。」
難病を含めたマイノリティは絶対数が少ないゆえに情報を欲しています。
難病の交流会に行って情報を発信するようなクソマジメアクティブブロガーの駄文だって人様の役に立つんだなぁと感動しました。
第一回目の記事でも書きましたが、奇異の目で見られがちなマイノリティの世間一般への理解を広げて、少しでも寛容な世の中になって、少しでもマイノリティが生きやすい世の中にしていくことが夢です。
だからひがみになりますが、俺も37万PV欲しいぃぃぃいい!!!